Geminiの最新アップデート:Androidで画像生成が可能に
Googleは2025年8月、AIアシスタント「Gemini」の画像生成機能をAndroid版「Googleドキュメント」でも利用可能にしたと発表しました。
これにより、モバイル環境でも以下の操作が可能となります:
- テキストからの画像生成
- 画像のドキュメント挿入・保存・コピー
- ビジネスアカウントでの段階的展開
これは、Google WorkspaceやGemini AI Pro/Ultraプラン、教育アドオンユーザーに順次適用されています。
ChatGPTを追随?Geminiに「記憶」機能が実装
注目すべきもう一つの新機能は、「パーソナルコンテキスト(記憶機能)」の全ユーザー展開です。
この機能により、Geminiは過去の会話履歴を記憶し、それに基づいてパーソナライズされた応答を返すようになります。
- 例1:以前に依頼した読書要約を覚えて、関連書籍を自動提案
- 例2:アメコミの話題→アメコミ風パーティー案を自動提案
これはGemini 2.5 Proから順次実装され、2.5 Flashにも展開予定です。
ブラックボックスの懸念とプライバシー保護の方法
「記憶」機能は便利である一方で、ユーザー側で内容を完全に管理できないというリスクがあります。
Googleは制御機能を提供していますが、デフォルトではオンのため、以下の対策を取ることが推奨されます。
- 完全無効化:「設定」→「Personal Context」→オフに切り替え
- 特定履歴の削除:「アクティビティ」でXボタン
- 一時的な会話:「テンポラリーチャット」機能を使用(72時間後自動削除)
また、未成年、教育機関アカウント、EEA・英国・スイスでは無効化済みです。
基本的に、個人情報や機密情報はAIに入力しないことが重要です。
AI詐欺の巧妙化:「AI検索結果の電話番号」が落とし穴に
GeminiやChatGPTなどのAIが出力した情報を悪用した詐欺が増加中です。
特に注意が必要なのは、AI検索によって表示された偽のカスタマーサポート電話番号にかけてしまうパターン。
- 正規の番号と思い込み→詐欺師に決済情報を伝えてしまう
- 「AI Overviews」や「AI Mode」が主な温床に
- プロンプトインジェクションによって偽情報が仕込まれるケースも
GoogleやOpenAIも対策中ですが、情報反映に時間差があるため注意が必要です。
ユーザーが今すぐできる対策は?
以下のようなAIリテラシー行動が、被害を防ぐ第一歩です:
- AIが提示した電話番号は信用せず、公式サイトで確認
- 検索時に「-AI」を付けて従来検索に切り替える
- 少しでも違和感がある場合は問い合わせを保留し、再調査する
AI活用はさらに拡大:ビジネスと日常生活の両方に
Googleは、Oracle Cloudとの提携により、生成AIモデル「Gemini 2.5」などをエンタープライズ向けに展開。
ERP・SCMを含む業務アプリにもAIを統合する動きが進んでいます。
さらに消費者向けでは:
- ソフトバンクがPixel 9aを国内販売、AI機能に特化
- 「Perplexity Pro」を半年無料提供するキャンペーンも実施
- Appleも「Apple Intelligence」を2025年春に日本語対応へ
まとめ:AIの恩恵を享受しながら、リスクには冷静に備えよう
Google Geminiの画像生成や記憶機能は、日常やビジネスに革新をもたらす一方で、
プライバシーとセキュリティの観点からは、十分な理解と対策が必要です。
- 便利なAIの裏にある「見えないリスク」を正しく認識
- 不明点や違和感は即行動せず、調べ直す習慣を
- 常に最新のAI仕様・設定をチェックし、自分で制御する意識を持つ
進化を続けるAIと上手に付き合うには、便利さを享受しつつ、リテラシーを高める行動が不可欠です。