脱毛サロン業界最大の倒産、MPHが破産手続き開始決定
2025年8月18日、東京地方裁判所は、脱毛サロン「ミュゼプラチナム」の運営会社MPH株式会社に対して破産手続き開始決定を下しました。
帝国データバンクによると、負債総額は約260億円、影響を受ける顧客・従業員は124万人以上とされ、これは業界史上最大規模の倒産と報じられています。
たび重なる事業承継と経営悪化の経緯
MPHは2024年9月、旧運営会社「株式会社ミュゼプラチナム」からの新設分割により誕生しましたが、その前から経営状況は不安定でした。
- 2015年以降の事業多角化とコロナ禍の影響
- 船井電機グループによる再建の失敗(2023年)
- 社会保険料滞納による売掛金差し押さえ(2024年)
- 幹部と株主の対立による経営権トラブルと給与遅延(2025年2月〜)
- 全国167店舗の全休業(2025年3月)
これらの経緯を経て、最終的に2025年6月に解散を決議し、破産手続きへと移行しました。
顧客123万人に影響、未施術の金額は124億円以上
MPHによると、破産によって影響を受ける債権者数は約123万3000人。
そのうち、回数制プランの未施術分が残る顧客は約123万2370人に上り、未消化金額の総額は124億2100万円超と見られます。
約2,500人の従業員にも深刻な影響、未払い給与問題も
今回の破産により、従業員約2,500名にも給与未払いという形で深刻な影響が及んでいます。
元従業員らは会見で「3か月以上の給料未払いで生活が困難。それでも最善の接客を続けてきた」と訴え、経営責任の追及を求める声が高まっています。
一部従業員には、国による**「未払賃金立替払制度」**の適用が進められる見込みです。
サービスの一部は継続、代替対応も実施中
すべてのサービスが停止するわけではなく、下記のような代替施術の対応も進んでいます:
- 「どこでもミュゼプラチナム」などのフランチャイズ店で施術継続が可能
- 永久保証付きプランは「新生ミュゼプラチナム株式会社」が代替施術を提供中
- 「ミュゼ」ブランドの商標権・運営権は別会社が保有
最新情報は、破産管財人の公式ページ(https://mph-kanzai.jp/)に随時掲載される予定です。
社会的インパクトと今後の焦点:脱毛業界の信頼回復は?
今回の破産は、単なる経営破綻に留まらず、以下のような社会的な課題を突きつけています:
- 消費者保護の不備(前払い型ビジネスのリスク)
- 雇用と労働環境の不透明さ
- 美容業界全体の信頼性とガバナンスの欠如
260億円超の負債、120万人以上の影響者を出す事態は前例がなく、今後の破産処理と業界の対応が注目されます。