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タイとカンボジアで武力衝突激化 F-16出動、民間人死傷…国境紛争が新たな段階へ

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武力衝突が再燃 F-16投入で緊張は最高潮に

2025年7月24日、タイとカンボジアの国境地帯で、激しい武力衝突が発生しました。タイ軍はF-16戦闘機を出動させ、カンボジア軍への攻撃を実施。双方の砲撃が交錯し、現地では複数の死傷者が報告されています。タイ側では民間人2名が死亡、5歳の子どもを含む3名が負傷。兵士にも被害が及んでいる模様です。

係争地「エメラルド・トライアングル」が火種に

戦火の舞台となったのは、ラオス国境にも近い「エメラルド・トライアングル」と呼ばれる地域。古代寺院を含む文化遺産が多く点在し、長年にわたり両国が領有を主張してきた場所です。2008年以降、何度も軍事的緊張が高まり、2011年には1週間にわたる戦闘で12名が死亡する事態にも発展しています。

双方が相手を非難 発端は無人機とロケット弾?

カンボジア側は「自国領を守る正当な自衛権」と主張し、タイ軍による先制攻撃を非難。一方、タイ側は「カンボジアの無人機の侵入音を確認後、カンボジア兵がロケット弾を携えて接近した」として、カンボジアによる攻撃が発端だと説明しています。タイ・スリン県ではロケット弾2発が民間地域に着弾したとも報じられており、非難合戦は激化しています。

タイ首相代行が声明 退避勧告も発令

タイのプームタム首相代行は「慎重かつ国際法に則った対応を」としながらも、「国家主権を守るために全力を尽くす」と述べ、対決姿勢をにじませました。タイ大使館は、カンボジア在住の自国民に「できるだけ早く退避を」と呼びかけており、衝突の深刻度を物語っています。

紛争の影響は地域全体に波及 解決の糸口は見えず

数十年にわたる領有権争いは、度重なる軍事衝突を経ても未解決のまま。地雷の残存や不発弾による民間人の被害も相次ぎ、住民の安全が脅かされています。今回の戦闘激化は、まるで長年抑え込まれていた火山が噴火したかのような状況。今後の展開次第では、国際社会による仲介や和平交渉が急務となるでしょう。

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